女優・田中裕子と人生や愛の意味を考える 映画「千夜、一夜」 園崎明夫

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近年稀にみる、見事なラブストーリー!

そして、女優田中裕子への、監督からの熱烈なラブレター!

観客としては、なにはともあれ田中裕子を見る映画。

田中裕子だけを見る映画といっても過言ではないでしょう。

さらに1980年代、女優・田中裕子が燦然と輝いていたころの映画やドラマの数々を知
る、とくに『天城越え』(83年、三村晴彦監督)の彼女の衝撃的な魅力が忘れられない世
代にとっては、特別な作品です。

ここ数十年、田中裕子ファンとしてともに生きてきたものにとって、かなり思弁的
で、かつ倫理的な時間を共有してしまう映画です。

そもそも時間とはなにか、変わるものと変わらないもの、誰かとともに生きることと
一人で生きること、誰かを愛することの意味、誰かから愛されることの意味。答えの
無い人生を生きることを、時の流れに身を委ねることの意味を、一人の女優とともに
考える、そういう映画です。

なにがあっても春男と登美子がうまくいったりすることなど、絶対にありえないとわ
かっている観客(私もその一人)にとっては、そういう映画です。当然、久保田直監
督もその一人であると確信いたします。

若い方たちが、稀有な魅力を持つこの映画をどのように観られるのか、すごく興味が
あります。

公開は10月7日(金)〜
シネ・リーブル梅田
なんばパークスシネマ
ユナイテッド・シネマ枚方
MOVIX堺、MOVIX八尾
アップリンク京都
イオンシネマ高の原
シネ・リーブル神戸
ユナイテッド・シネマ橿原

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